倒産の多い企業や業界ってあるものなの?

倒産の多い企業や業界としては、建設業が挙げられます。日本では不動産バブルの崩壊以後は、建設需要は長きに渡って減少してきた経緯があります。そのため、1990年後半から2000年代にかけては建設会社の倒産が相次ぐ状況が生まれています。また、日本では2000年代に入ると財政健全化のために公共事業に掛ける費用が削られていく傾向も起こっています。そのため、建設業界では限られたパイを奪い合う状況となり、建設会社の中では仕事がなくなって倒産を余儀なくされるところが出ています。また、建設業では年々仕事が減っていく中で、新規で人材を採用することができないことが長く続いていました。その結果として、建設業で働く人の高齢化が進んでいます。しかし、東日本大震災の復興需要やアベノミクスによる建設需要の高まりによって、近年では建設業への需要が拡大しています。そのため、ここ数年では建設業では倒産をするところが大幅に減っている状況があります。建設会社の多くでは増える需要に人材が間に合わずに、受注を控えるところまで出ています。今後においてはオリンピック需要や橋や道路のインフラの更新需要が控えているため、2020年までは建設需要は堅調に推移することが予想されています。しかし、2020年を過ぎた後には急激に建設需要が冷え込む可能性があります。そのため、オリンピック後には再び、建設業での倒産が増えていく流れが起こるとも言われています。